後悔する新人 #8

村上「先輩ってどんな人?」

五十嵐「んー、ちょっと変わった奴だな」

秋野「教授も随分変わってるだろ」

五十嵐「ははは、まぁな。黒髪ストレートのパッツンで…」

美玖「美人?」

五十嵐「ああ。なんだっけかなぁ…ボンゴレ?」

村上「ボンゴレ?」

五十嵐「ゴロツキ?ゴキブリ?なんかそんな感じの服を着てたな」

美玖「それってゴスロリじゃない?」

五十嵐「あーそうだそうだ。ゴスロリって格好してたんだ」

秋野「ゴキブリだと全然意味変わってくるぞ」

五十嵐「ははは、確かにな。単位もほとんど取ってるから俺のところにもめったに来な
い。弁護士になりたいらしくて今は法律事務所でアルバイトをしている」

雫「すごーい」

村上「メチャクチャ優秀なんだなぁ」

五十嵐「全然愛想がないんだけどな。俺の冗談にも全く笑わないで『早く次の章に入って
下さい』って真顔で言いやがる」

五十嵐教授は、ムッとした表情を浮かべて腕を組んだ。

それにしても、自分のやりたいこと決めて、
前向きに努力している先輩がいるのは凄い。

五十嵐「とりあえず面談でもするか」

村上「面談って面接?ゼミに入れないとかあんの?」

五十嵐「いや、全員大歓迎。お前等がどんな人間なのかを知りたくてね」

五十嵐教授が、大きく背伸びをして立ち上がり、首をパキパキと鳴らす。

猫背なのにこんなに背が高いなんて、
まるでバスケットボールの選手みたい。

腕や肩幅からして何かのスポーツをやっていたのかも。

五十嵐「あいうえお順で俺の研究室に1人ずつ来い」

村上「変な事しようとしてるんじゃないの?」

五十嵐「お前等みたいな子供に変なことするほど落ちぶれてねーよ。俺は年上好
きなんだ。秋野行くぞ」

秋野「はーい」

五十嵐教授と秋野君がゼミ室を出ていく。

あいうえお順でいけば最初は、秋野君。長谷川、真中、村上。私は3番目になる。

美玖「2人は彼女っているの?」

雫「!!」

急に美玖ちゃんが、村上君に問いかける。

予想していなかった美玖ちゃんの言葉にペットボトルのお茶をこぼしかける。

村上「ん?いないよ」

美玖「だってさ。良かったねー雫」

雫「美玖ちゃん!!」

私は、動揺しながら美玖ちゃんの腕を引っ張る。

村上君が、意地悪な笑みを浮かべて私を見つめた。

村上「なるほどねぇ~。雫ちゃんは、秋野が好きなのかぁ」

雫「いや、そんなことは…ななな」

美玖「ヨダレ出てるよ」

雫「え?嘘?」

美玖「嘘」

雫「ちょっと!!」

村上「あははは、2人の掛け合いって漫才見てるみたいだね」

楽しそうに笑う村上君は、確かにイケメンだ。よく見ると肌も綺麗で美白。

フットワークが軽くてチャラチャラしているように見えるけど、
なぜか遊んでいるようには見えない。

★数分後

秋野「終わったぁ~。次は、長谷川さんだって」

美玖「うん、じゃあね雫」

雫「いってらっしゃい」

【続】

「後悔する新人」
「調教する隣人」の真中雫が主人公のサブストーリーです。
秋野に出会う前から大学生活を送る間の物語を描いています。

小説「調教する隣人」(1)
DL.site FANZA

★小説版のみの雫ED「調教する隣人」(5)
DL.site FANZA

ゲーム「調教する隣人」
DL.site FANZA

★「後悔する新人」まとめ版★
※内容は同じです※
DL.site FANZA