雫「あ、コンビニでお菓子とかジュースとか買わなきゃ」
美玖「ふっふっふ…」
雫「ん?」
美玖ちゃんが、自信満々の表情でニヤリと笑みを浮かべる。
美玖「これを見よ!!!!!!」
美玖ちゃんが、リュックサックを開くと中には大量のお菓子と飲み物が詰まっている。
美玖「どう雫、驚いた?」
雫「………」
雫「み、美玖ちゃん…何しに大学来てるの?」
心底呆れた私の反応に、美玖ちゃんは慌てる。
美玖「違う違う!!コンビニの店長がくれたんだよ~」
雫「こんなにいっぱい?まだ働いてないのに?」
美玖「う、うん。友達のお家にこれから行くって言ったら『じゃあお菓子やジュースがなきゃ』って言ってお店の商品をリュックサックに詰め始めたの…」
雫「へ、へぇ~」
大き目のリュックサックがパンパンになるほどお菓子をくれる人なんているんだろうか?
パッと見ただけでも5,000円以上の商品が入っているような気がする。
雫「そのコンビニ大丈夫なの?」
美玖「多分…」
雫「面接はしたんでしょ?」
美玖「う、うん。いや、んー」
美玖ちゃんが、苦笑いを浮かべて、視線を逸らす。
雫「…本当に受かったの?」
美玖「受かったよ!明日から来てくださいって言われたし!ただ…会った瞬間に『採用!』って言われて」
私は、下心丸出しの剥げてて太った変態なオジサン店長がいやらしい視線を美玖ちゃんに投げかけているシーンを想像し、とても不安になる。
雫「本当に大丈夫…?」
美玖「大丈夫大丈夫!!!さ、ケーキもあるから急いで帰らなきゃ!!!」
雫「え?1ホール?」
美玖「廃棄するケーキだからいいんだって…」
雫「……」
美玖「お酒とおつまみ…シャンパンもあるよ!!…あはは」
雫「……」
美玖「……」
美玖ちゃんも私に言われて怪しいと思い始めたのか若干不安げな表情を浮かべている。
雫「と、とりあえず行こうか?」
美玖「うん」
【続】