
栞「今の眼鏡飛ぶのメッチャ笑ったわ~。芸人目指せば?」
愛衣「何ボーっとしてんだよ。もっかいやるから眼鏡拾えよ。眼鏡飛ばしすっから」
美玖「……」
栞「返事しろよ、奴隷のくせに……」
美玖「いっ……痛……髪、引っ張らないで……」
愛衣「土下座したら許してやるよ。ごめんなさいって土下座しろ」
栞「パンツ丸出しで眼鏡飛ばしされる動画拡散されたいの?」
美玖「い、嫌……です。嫌……」
愛衣「髪グチャグチャじゃん……くくく」
私は泣きながら土下座をした。何も悪いことをしていないのに……。土下座をして「ごめんなさい」と謝った。栞と愛衣が笑う。
愛衣「本当にやったよ」
栞「これから奴隷ね」
愛衣「これからは敬語使えよ」
美玖「……あ、あの、えと……」
栞「謝れ」
美玖「ご、ごめんなさい……ぐっ!!!!」
愛衣「はい、許さなーい」
栞「うわぁ~今の痛そう。頭ゴンって鳴ったよ」
私は何に謝ってるの?
私が何をしたの?
私は生まれてこなければよかったの?
愛衣「あ、こいつスマホ持ってんじゃん」
美玖「!!!」
栞「盗んだんじゃない?こいつの家貧乏だし」
美玖「か、かかか返して」
愛衣「嫌だよ~♪ これでサッカーしようよ」
美玖「やめてやめて!!!」
栞「プッ!!コイツ母親としか連絡してないじゃん!!小学生かよ!!」
愛衣「だって友達いないんだもん。ねー美玖ちゃん」
美玖「返して、お願い……お願いします」
私は二人に土下座して泣いた。もう土下座以外にどうすればいいのかわからなかった。お母さんが買ってくれたスマホだけは返して欲しい。傷つけないで欲しい。
愛衣「本当に嫌なんだー」
栞「そうだ。私達の連絡先登録してあげる。これでいつでもどこでも一緒だね」
美玖「え……」
愛衣「それいいねー。朝でも夜でも呼び出して遊んであげれるし。よかったねーお母さんも喜ぶんじゃない?」
栞「あ、奴隷のお母さんにメールしてあげる。入院してるんだよね?『お母さんの、ご冥福を……』」
【続】