
放課後、私は教室で栞と愛衣に呼び止められた。一緒に来いと言われ、断ろうとすると髪を掴まれる。クラスメイトは憐れむ視線を私に向け、自分は関係ないといった顔で教室を出ていく。男子達が女子トイレに連れていかれる私をニヤニヤしながら見つめる。女子トイレに入るなり、私は個室トイレに突き飛ばされた。心臓がドキドキする。
栞「早く謝ってよ」
美玖「……」
愛衣「お前に言ってんだよ」
美玖「私、何もしてない……」
愛衣「はあ?私達に迷惑かけたろ」
栞「上半身裸になって、ここで土下座しろよ」
美玖「……無理」
愛衣「敬語使えって言ったよな」
美玖「いっ……痛い……痛い」
愛衣が私の髪をギュッと掴み、上下左右に激しく揺らす。愛衣は悪魔みたいな顔をして笑っていた。醜悪で残酷で怖い。栞は横でニヤニヤと笑っている。頭が割れるように痛い。
愛衣「お前の貧相な裸なんて興味ないから。何恥ずかしがってんの?迷惑かけたらお詫びだろ?」
栞「それとも男子呼んだ方がいいのかな?そっちの方が盛り上がるかもね」
美玖「や、止めて……下さい」
愛衣「はい、じゃあ上脱いで」
美玖「うっ……うう」
栞「また泣いてるねー。涙で水分なくなっちゃったでしょ。可哀想だから潤してあげる」
美玖「!!!!!」
栞「はーい、綺麗になーれ」
愛衣「ブッ!!」
美玖「……」
栞が手にしていたペットボトルの蓋を開け、迷うことなく頭からドバドバと水をかけた。私は反応する術もなく、ただ濡れるしかなかった。ポタポタと水がトイレのタイルに落ちる音が響く。
愛衣「あはははははははずぶ濡れじゃん」
栞「ほら、どっちにしろ脱がなきゃいけなくなったじゃん。ちょうど良かったね」
愛衣「早く脱げよ。ブス」
美玖「わ、分かったから、や、ややや……」
栞「はい!!障害者になって誤魔化さないっ!!!」
美玖「うっ!!!!」
栞がお腹を思い切り蹴り、私は尻もちをついた。お尻から背骨にかけて、激しい痛みが襲う。私はお腹と腰を押さえながらしゃがみ込む。
栞「ザコすぎ~。早く脱げよ。もっかい蹴るぞ」
美玖「け、蹴らないで……脱ぐから、脱ぐから……」
愛衣「うわー超ガリガリ。腕も腹も拒食症みたい。お前病気じゃないの?」
栞「コイツの母親が病気だから感染ったんじゃない。つーか、胸もメッチャ貧相」
愛衣「ほんとだー形も悪いね。栄養足りないから不細工なオッパイになっちゃったんだー。貧乏な女って可哀想だね」
栞「気を付け!!胸を隠すな!!ブラ取って!!」
愛衣「またグダグダ言い出したら顔殴るよ」
美玖「……」
【続】